私はインプロが好きである。自分がインプロショーに関わっていることもあるが、
実はこの期限はインプロというものを知る前にさかのぼるのがわかった。
以前所属していた。旗野恵美舞踊研究所で踊ったころまで遡るのだが、
ミュージシャンと一緒に踊るところがあった。その時に 斎藤徹さん この人との踊りを思い出す。
この人はコントラバス奏者で、しかもインプロなのだ。私は当時全く理解していなかった。決め打ちの音楽がなく、タイミングなど全くわかならい。振りから構成する踊りにとってはまったくをもって迷惑なポイントではなかっただろうか。だが、音楽として最も興味を持って、しかも唯一CDを購入した人でもある。
意味はわかっていなくても、この心で響いていくる音楽、そのものは捉えていたようだ。
つまりは心はしょうじきなんだなぁと、改めて感じた瞬間でしたよ。
さて今回の白寿ホール。自分で来たこともないホール。
ここは音楽に特化させたホール。踊り屋さんにとってはあまり来ることがない場所。ただ
しっかりとしたコンセプトで作っていること予算もあったのだろう
大変美しく、そして、リラックスできる空間だった。このような空間を通常のプロセニアムアーチの舞台でも再現できないかと思ってしまうほど、居心地がよかった。
ホールの形状、素材は全部サクラの木、椅子もParisの新オペラ座と同様のリクライニングチェア。
座り心地は大変良かった。
今回の作品は最も若手に分類される東京芸術大学の人たちが、行うもの。
芸大に入りしっかりやっているのだから、技術がないということはない。
裏打ちされた技術力とその場の気持ちを捉えての演奏。
ピアノ、バイオリン、サックス、琴、パーカッション、書道に、ダンス定番からイレギュラーまで、
すべてはインプロ。即興とは不思議な感覚のところで、やっている。完全に乗っているときは、自分だけど自分じゃない何かが体を動かしているような感覚。その感覚を大切にしてやれることがいいのだと思う。
ただ、言葉を使うインプロはそれを体現するのはまだまだ、時間がかかりそうだ。
私としては努力しかないが。
白寿ホールからの眺めはやっぱり気持ちがいい。代々木公園を眼下に観るのは。
やはり人は高いところが好きなんだろうな。
高みを目指すとはそういうことなのかもしれない。
今回彼の誘いでこの場所に足を運んだ。荒木遼 現役大学生そして、元?バレエ・ダンサー K ballet Academyに在籍していたというのだから、もう私にとっては雲の上の人だ。
インプロもともとやるきはなかったという彼だが、なぜか踊りではなく、東京芸大の美術科というのだから、不思議。でも自分で舞台装置も照明も映像もそして、踊りでさえもクリエイトしていく彼は、将来どのような形で成熟していくのか楽しみですね。
そして、私のインプロともこらぼできれば、嬉しいな。